非電化思考のすすめ 藤村 靖之
「3.11」以降に考えたい、私たちの新しい生き方のこと:私は、震災後の8月に陸前高田市と気仙沼市を、訪れた。陸前高田市は、津波の影響で、見渡す限り何もなかった。基礎だけが残った土地が広がっていた。気仙沼市(特に、南気仙沼)は、津波と火災の影響で、焼けた跡の臭いが一面に漂っていた。また、家の上に、流されてきた家がのっかったままになっていた。ただ茫然と立ち尽くすしかなかった。何かしたい、でも何ができるのか。自問していたことを思い出した。その答えを、この本でみつけた。その記述をここで紹介したい。
北米インディアンの人たちは、何かを決める時に、「7世代先にいいこと」を基準にして決めるそうです。自分たちの目先の欲望ではなく、遠い先の子孫のことを第一に考え、自然の恵みに感謝しながら生きる。そして、生きることの意味を「自分の役割を果たすこと」に見出そうとする。地球上のすべてのものには役割があり、それを果たすことに幸せを感じる。
自分の仕事は、住宅の断熱施工だから、これで貢献するしかない。これが、私の役割
なのだと、改めて実感した。そして、縁があって、陸前高田市で断熱施工の仕事を
依頼された。自分の役割を果たせることに幸せを感じながら、また、依頼して頂いた施主様の期待に応えようと懸命に頑張っている。