セルロースファイバーの調湿性
今回は、建築技術No.660 2005.1月号 特集『調湿がわからない』より
土屋喬雄先生の論文からの抜枠です。
防湿層のない充填断熱工法の外壁のシミュレーション結果
石膏ボード12.5+セルロースファイバー100+シージングボード12+通気層18+外壁
セルロースファイバーとシージングボード接触面の温度、相対湿度を表したもの
室内温度25℃ 室内湿度60%一定とする条件下
結論:外気温の最も低くなる2月で湿度96%と結露しない。
これはセルロースファイバーが室内側から流入した水蒸気の一部を内部(セル
ロースファイバーの中にある空気胞)に
取り込むことにより結露を防いでいる。
水蒸気の多くは透湿して外に排出されている。
*グラスウールの場合は12月半ばから4月頃まで結露状態になり
結露水として蓄積されていく。 本文より
以上のことを参考にして、私はこう考えている。
セルロースファイバーの持つ調湿性能で壁体内の結露を防ぐことで、土台や柱を腐れから守る。(大切なことは結露させないこと。結露水があると金物も腐食する可能性があり、耐震性能にも影響がでる。また断熱性能も悪くなる。)しかし12月~4月頃までは壁体内の相対湿度が80%を超えており、普通に考えれば腐朽菌は増殖する。この腐朽菌の増殖を抑えているのがセルロースファイバー断熱材に含まれているホウ酸。(防菌性・防錆性がある)
セルロースファイバー断熱材は、透湿性・調湿性と防菌性・防錆性を併せ持っている為(木質繊維とホウ酸のW効果)に土台や柱、耐震金物などを長期間守り続ける事が出来るのです。
セルロースファイバーっていいでしょ!!