遠赤外線暖房の時代 佐々木 久夫
快適な暖房は心と、からだを癒す。
包み込まれるようなやわらかい暖かさーそれが遠赤外線!!
だんだんと寒くなってきましたが、体調に注意して頑張っていきましょう。
ということで、「暖房器具」について考えてみたいと思います。
はじめに、私が考える暖房について、優先順位を書いてみます。
1. 外部環境を整える。(陽だまりを造る)*比熱の大きい水も利用したい。
2. 太陽の日射を最大限取り込む。(パッシブデザイン)*アースチューブ式地中熱も利用したい。(ヒートポンプ式地中熱ではない。)
3. 服装でコントロールする。
4. 住宅の断熱・気密・蓄熱性能を高める。*最低でも次世代省エネ基準以上にしたい。
5. 照明の色を、オレンジ色にする。(これで体感温度が1~2℃変わる。)
6. 24時間換気システムは、全熱交換型とする。
7. 最後に「暖房器具」を使用する。
要は、まずは身の周りにあるもの(自然の力)を利用する、それでは足りないから家の性能でコントロールする。健康的な生活をする為には、まだ足りないから足りない分のみ「暖房器具」にたよる。
今回の本は、タイトルに書かれている通り、遠赤外線暖房が優れていることを紹介している。
人が快適と感じる温度感覚は、温度そのものにあるのではなく、熱が身体から放散される<速度>によって左右される。人体からは、放射・伝導・対流・蒸散などによって、常に熱が放散されている。その放散される熱の速度が、ある値よりも速くなると「寒く」感じ、遅くなると「暑く」感じる。
本書では、床暖房をすすめていますが、私個人的には、輻射式壁暖房がいいと思っています。薪が容易に入手できるなら、断熱・気密・蓄熱性能をしっかり高めて、高気密型薪ストーブにしたい。炎の揺らぎを前に、ソファーに腰を落とし本を読む。横には愛する妻が、グラス片手に、ほほ笑んでいる。その姿をながめていると、心も身体も暖まっていた。「時間よ止まれ。」そんな時間を過ごしたい。これ、ささやかな私の願望です。(現実では、ありません。…)
次に、放射冷暖房システムについて書かれているこの一冊と、併せて読んでみると輻射式暖房のことが、より理解できると思います。
ピーエス㈱の製品紹介が主な内容になっていますが、「なぜ放射冷暖房がいいのか」
を分かりやすく説明しています。読み物としても面白いです。薪が入手困難な方や、関東以西にお住まいの方に、お薦めです。